リースバックとは、現在生活している住宅を売却後、売却先の不動産と賃貸借契約をすることでそのまま住み続けることができる仕組みのことです。
長期にわたり住宅ローンを支払っていく場合、住宅ローンの支払いに不安がある場合や、老後の生活資金を貯められないという方も多いでしょう。
そのため最近では、相続による問題回避をするためにリースバックを検討される方も増えています。
売却しても同じ住宅で生活できるのがリースバックですが、その他にもさまざまなメリットがあります。
ここでは、どのようなメリットがあるのかをご紹介します。
通常の不動産売買では、住宅を売却したあとは、住宅の所有権が買主に移るため住居人は速やかに退去しなければいけません。
通常の売買では新しく生活していくための住居を探して引っ越しをしないといけないのです。
住宅の購入は高額になるため、ほとんどの方が住宅ローンを組むことが多く、一般的には30年から35年で組むケースが多くなっています。
購入時期に立てた返済プランも支払い年数が長いため、不景気やケガ、病気などで支払いが困難になってしまい住宅ローンの滞納や税金の支払ができず、強制執行される場合もあるでしょう。
そこで、リースバックで売却すれば支払いを軽減でき、新しい住居に引っ越しをすることなくそのまま賃貸として住むことが可能です。
リースバックによって住宅を売却した場合、所有権は住宅を購入した買主に移ります。
住宅の所有権がないので固定資産税や都市計画税などの税金を支払う必要がありません。
リースバックでは、住宅を売却するため、まとまったお金を早く手に入れられることがメリットです。
従来の不動産売買では仲介業者が買主を探し、住宅ローンや引き渡しまでの手続きが必要になるため、不動産売却まで順調にいっても1ヶ月〜2ヶ月はかかってしまいます。
また買い手が見つからず売却できない場合もあるでしょう。
リースバックで売却した住宅は、将来的に買い戻せる可能性もあります。
買い戻しできる方法としてはリースバックで売却後、業者と賃貸借契約を結ぶときに買い戻し特約を契約に付けられる場合にのみ適用されます。
この買い戻し特約はすべての業者に適用されるのでは無く、業者が認めた場合のみ適用されるため注意が必要です。
将来、リースバックで借りている住宅を手元に戻したい場合や、息子が住宅の買い戻しを検討する可能性があれば、業者とよく相談をして買い戻し特約を付けることも検討しましょう。
リースバックにはメリットがたくさんありますが当然デメリットもあります。
ここでは、リースバックするデメリットと注意すべきポイントを紹介していきます。
リースバックも場合によっては利用できない場合があります。
売却価格が住宅ローンより高ければ利用可能ですが、売却価格が住宅ローンより低い場合は、利用できないこともあります。
リースバック後、賃貸借契約を結ぶことで住むことができます。
しかし、契約時に住める期間を定めている場合もあり、このような契約を「定期借家契約」と言います。
賃貸の契約期間が終了した場合は、業者が再契約をしない限りその住宅に住み続けることはできません。
将来、買い戻しを考えている場合、住宅の購入金額が売却価格よりも高くなることがあります。
売却金額がローン残高より少ない場合は抵当権が抹消できず銀行が許可しないケースが多くなっています。
リースバックの利用についてご説明してきました。リースバックは、売却した後でも住み続けられるところが大きなメリットです。
しかし、メリットだけでなく多くのデメリットもあります。
そのため、住宅ローンの支払いに不安な方にはおすすめできません。
リースバック以外にも「任意売却」や「個人再生」などの選択肢も考えられます。
毎月の資金繰りにお悩みの方は、株式会社Craneまでご相談ください。