住宅ローンの返済が苦しくなった時の解決策として検討したいのが「任意売却」です。
任意売却は、競売に比べて高く売れるなどのメリットがあります。
しかし、任意売却などの流れが分からなくて不安という方も多いでしょう。
そこで本記事では、任意売却の流れや競売との違いについて詳しく解説しています。
任意売却のメリットデメリットを把握して正しく利用していただければ幸いです。
住宅ローンの返済が苦しくなった時の解決策として検討したいのが「任意売却」です。
任意売却は、競売に比べて高く売れるなどのメリットがあります。
しかし、任意売却などの流れが分からなくて不安という方も多いでしょう。
そこで本記事では、任意売却の流れや競売との違いについて詳しく解説しています。
任意売却のメリットデメリットを把握して正しく利用していただければ幸いです。
住宅ローンが支払えない時の対処法は「競売」と「任意売却」の2つです。
以下では、競売と任意売却の違いについて解説しています。
競売とは、所有している本人の意思とは関係なく強制的に土地や建物を売却しなければならないことを指します。
これは、対処法というよりも住宅ローンが支払えなくなった時の最終的な事態です。
しかし、いきなり競売という流れになる訳ではなく、裁判所を通して行われるためある程度の期間の猶予があります。
競売に至るまでの平均的な期間は、支払いが滞ってから約6ヶ月〜10ヶ月ほどです。
任意売却とは、所有者自らの意思で住宅売却を行う方法です。
ただ任意売却は、金融機関(銀行)の許可が必要になります。
なぜなら、任意売却は抵当権を残したまま売却できる方法だからです。
抵当権とは、住宅ローンが滞った時に担保となる不動産を設定する権利のことです。
そのため、任意売却は金融機関の許可なく、住宅を売却できない方法であると把握しておきましょう。
競売と任意売却の違いは「自分の意思で行うか」という点です。
競売の場合は、裁判所からの通知で強制的に住宅を売却されてしまいます。
つまり、所有者の意思とは関係なしに家を失ってしまうのです。
一方で、任意売却は金融機関の承諾は必要ですが、競売になるのを食い止められる解決策。
自らの意思で売却するので、納得のいく方法で売却できる可能性が高いのが特徴です。
次に、競売のメリットとデメリットを見ていきましょう。
競売のメリットは、以下の3つです。
● 手間がかからない
● 売却期限を気にしなくていい
競売は、住宅所有者の意思とは関係なく手続きが行われていきます。
そのため、何もしなくてもいずれは競売にかけられるのです。
また、競売は任意売却に比べていつまでに売るという期限がないので、気にしなくていいこともメリットだと言えるでしょう。
競売のデメリットは、以下の3つです。
● 任意売却よりも高く売れない
● 強制退去させられる
● 競売情報が公開される
競売のデメリットは、任意売却に比べて安く売り出されてしまうのがデメリットです。
また、買い手が決まれば強制的に退去しなければなりません。
プライバシーの観点からも競売は、インターネットなどに情報が公開されてしまうので、周囲の人に知られる可能性が高いです。
任意売却においてもメリットデメリットがあります。
以下では、任意売却のメリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。
任意売却のメリットは、以下の4つです。
● 競売より高く売れる
● プライバシー守られる
● 費用の持ち出しが不要
● 退去しなくていい可能性
任意売却は、市場に近い価格で自宅を売り出すことができます。
また、情報をどこまで公開するかは売主に委ねられるのでプライバシーを守ることができるのです。
売却にかかる手数料は、売れた金額から支払われるため、売主への負担も少なく済むでしょう。
そして、任意売却最大のメリットは退去しなくていいという点です。
そのカラクリは、一度物件を買い取ってもらいその人に分割で返済することで、自宅に住み続けられるというものです。
このように、任意売却はさまざまな可能性とメリットがあります。
任意売却のデメリットは、以下の3つです。
● 手続きの手間がかかる
● 信用情報機関に登録される(ブラックリスト入り)
● 悪質な業者に騙される可能性
任意売却は、自分の意思で売却をするため、さまざまな手続きを行う必要があります。
金融機関への承諾や仲介業者を探すなど意外と手間がかかるのです。
また、任意売却であっても信用情報に関わるのでブラックリストに登録されます。
ただ、競売の場合であってもブラックリストに登録されるので、任意売却だけに限ったことではありません。
任意売却には、仲介業者を経由して売り出しますが、中には実績がなく手数料だけをとるような悪質な業者にも注意が必要です。
ここまで、競売と任意売却のそれぞれのメリットデメリットをお伝えしてきましたが、どちらを選択したらいいのでしょうか?
以下では、競売と任意売却をすべき人をそれぞれまとめてみました。
任意売却を選択すべき人は、以下の通りです。
● 競売にかけられたくない人
● 住宅ローンの返済目処が立たない
● 周りに知られたくない
● 高く売りたい
任意売却の場合手間はかかりますが、周りに知られることなくなるべく物件を高く売ることができます。
競売を選択すべき人は、以下の通りです。
● 安くてもいいから家を手放したい人
● 余計な手続きをしたくない人
競売は、任意売却のように面倒な手続きなどの手間がかかりません。
その代わり、任意売却よりも安く売り出されるため手元に残るお金も少なくなるでしょう。
また、転居時期などを自分で決められないうえ、引越し費用も出ないので生活の立て直しが厳しくなります。
任意売却は、どのような流れで手続きをするのでしょうか?
以下では、任意売却の流れを詳しく解説していきましょう。
まずは、不動産業者に今の住宅の価値を査定してもらいましょう。
その査定額によって、住宅ローン残価の返済の見通しや売却価格を決めていきます。
次に、住宅ローンを契約している金融機関に任意売却の許可をもらいます。
この許可がないと任意売却することはできません。
また、任意売却をしても住宅ローンの残価が不足している場合の返済計画も慎重に話し合わなければなりません。
任意売却では、一番重要な過程だといえるでしょう。
金融機関から任意売却への承諾が得られたら、いよいよ住宅を売りに出します。
任意売却であっても、通常の物件と同じように売り出されます。
そのため、競売のように安く買い叩かれるということが少ないのがメリットです。
次に、内見への立ち会いや売買交渉を行っていきます。
ほとんどの場合、不動産業者を仲介して行われるので問題ありませんが、場合によっては価格交渉や内見での日付調整に応じる必要があるでしょう。
無事に買い手が決まれば、売買契約を締結していきます。
この際に不動産業者と交渉して、引越し費用を融通してもらえることがあります。
また、売却にかかる諸費用は売却料金から支払われることになるので、費用を持ち出す必要はありません。
売買契約が決まれば、引き渡しのために引越し準備をしていきます。
引き渡しの日などを仲介業者と調整しながら、行っていきましょう。
次に、売却物件の鍵を引き渡します。
無事に物件の引き渡しが終わると残りのローンを返済していきます。
任意売却後の返済方法については金融機関によって異なるので、双方合意の上で返済計画を改めて話し合う必要があるでしょう。
最後に、不動産登記の変更手続きを行います。
変更手続きには、専門家である司法書士が立ち会い必要書類を提出して進めていきます。
同日に抵当権の抹消も行われることがほとんどです。
ここまで、任意売却と競売の違いや任意売却までの流れを詳しくお伝えしてきました。
任意売却は、さまざまな手続きが必要となります。
ただでさえ、ローンが払えなくなったことによる精神的な負担もあり、任意売却を考える余裕のない人は多いはずです。
しかし、競売よりも任意売却のメリットが大きいのは明らかでしょう。
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様々な関連する士業との連携を構築していますので、それぞれのエキスパートが最善の解決策を模索、協議して提案させていただきます。